糖質とメンタルを示す砂糖の写真

食べるメンタルケア、食事は健康の基礎です。メンタルヘルスだって食事が基礎になります。

✅「糖質とメンタルは連動する」「甘いものを食べたら気分がおちつく」

これは、一般的にもよく知られていることです。

✅「甘いものを食べ過ぎるとメンタルが不安定になりやすい!」

これは、ご存じですか?

実は、糖質は脳と心に深くかかわる栄養素。

セロトニンサプリ?オンラインカウンセリング?マインドフルネス?

その前に、知っておきたい「食べるメンタルケア」

この記事では、糖質とメンタルの関係を詳しく解説します。

🌞 糖質とメンタル: 糖質ってそもそも何?

糖質を多く含むケーキの写真

糖質は生物が生きるのに大切なエネルギー源です。特に脳はブドウ糖だけしかエネルギー源にできません。糖質がなくては人間は生きてはいけないのです。ところが糖質は過剰に摂取するとさまざまな問題を起こす栄養素でもあります。

炭水化物と糖質

糖質は、炭水化物から食物繊維を除いたもので、多くの種類があります。

炭水化物は食品として体内に入ると胃や腸で分解され食物繊維と糖質に分かれます。糖質は、さらに分解されて、身体を動かすエネルギーになります。

食物繊維は一部を除いて吸収されないため、カロリーはありません。そのため、炭水化物のエネルギー(Kcal)=糖質です。

●糖質の役割:糖質は体を動かすエネルギー源
●食物繊維:便秘を防ぐなど腸内環境を整えます。

出典:Mei Seika ファルマ株式会社公式サイトより

🍰 糖質それぞれの役割

単糖類・二糖類
即効性エネルギー源(運動中・疲労時)
スポーツドリンク、果物、チョコレート
過剰摂取は血糖値の急激な上昇を招き、血糖値スパイクの要因になる
肥満、生活習慣病のリスクを高める。
多糖類
持続性エネルギー源(食事)
ご飯、パン、麺類、野菜)
複合糖質(多糖類): 玄米や全粒粉などの複合糖質は、食物繊維も含まれており健康的なエネルギー源として推奨される

🌞 糖質とメンタル:糖質と脳の関係

脳は多くの糖質を必要とします。しかも、脳の中に入れる糖質はたった1種類です。

糖質とメンタル:脳はブドウ糖だけしか使えない

脳の活動を支えるにはさまざまな栄養素が必要です。エネルギー源となるのは、他の器官と同じく糖質ですが、脳は糖質の中でもブドウ糖(グルコース)しか使えません。

🍰 血液脳関門とは?

脳は、非常に重要かつ繊細な器官です。そのため、脳へ入ることができる物質は厳しくチェックされます。そのチェック器官が血液脳関門です。糖質の中で唯一血液脳関門を通過できるのがブドウ糖(グルコース)です。

🍰 なぜブドウ糖(グルコース)なのか?

グルコースは単糖類でこれ以上分解することはできません。つまり分解の手間なく、すぐにエネルギーとして稼働させることができるのです。脳で、最も効率よく稼働するエネルギー源として選ばれたのがグルコースです。

🍰 脳のブドウ糖消費量

脳は体の全重量のたかだか2%を占めるにすぎないにもかかわらず、全エネルギーの18%を消費します。例えば、体重70kgの成人男性の脳が1日に消費するエネルギー量は、グルコースの重量に換算すると約120gです。脳は、大変な「偏食家」であり、「大食漢」でもあると言えるわけです。

脳は睡眠中もグルコースを消費し続けますから、起きた直後は血糖値が低くなっています。血糖値が低い状態では脳の活動が低下することが知られていますから、朝食前に頭がスッキリしないのは血糖値が低いためです。

引用:生化学工業株式会社HPより

意外なことに、脳のブドウ糖消費量は、寝ているとき、起きているとき、運動中、勉強中にかかわらず年中無休で一定量を消費し続けるといわれています。

あなたが「ぼんやりして何もしていないとき」も、一生懸命、難しい仕事をこなしているときも、消費エネルギーには大きな差はありません。

考えてみればこれは当たり前のことです。何もしていないというのはあなたの主観で、脳はしっかり生命活動をしています。脳には、何もしない瞬間などないのです。

「いっぱい勉強したから、頭を使ったから、糖分補給をしよう! はしない方がよい」

参考:173総合内科クリニックより

寝ている時、勉強をしている時、脳のブドウ糖消費量はあまり変わりません。しかし、脳の中で働いている部分が違うのです。

そういう状況で、考え事をするたびに甘いものを補給していたのでは、糖質が脳で過剰になるリスクがあります。

🌞 糖質とメンタル:血糖値の安定が集中力・気分に影響する

血糖値は心にも体にも影響を及ぼす大切な数値です。

血糖値安定:血糖値とは?

血糖値とは、血液に含まれるグルコースの濃度です。

食事をすると胃や腸で分解され、それぞれの栄養素となって血液中に溶け込みます。炭水化物も食物繊維と糖質に分解され、糖質は最終的にブドウ糖(グルコース)になります。この濃度一定に保つことで、体が正常に働くのです。

血糖値は、食後高くなりますが、インスリンが分泌されて、高くなり過ぎないように調整されます。

食事の炭水化物量が多すぎても少なすぎても、血糖値の調整がうまくいかず、さまざまな健康上の問題が起きます。

🍰 炭水化物不足の食事

ダイエットのために炭水化物抜きの食事をする人は珍しくありません。肥満状態にある人には、短期間の炭水化物抜き食事はダイエットに有効かもしれません。しかし、長期的には、炭水化物抜きの食事は、問題点が多いものです。

エネルギー不足
炭水化物は、脳と体の主なエネルギー源なので、不足するとすぐに影響が出ます。
疲れやすい、だるさが続く、集中力の低下、頭がぼーっとする、めまいや立ちくらみ、眠くなるなど
筋力の低下
エネルギー不足になると、筋肉が分解され糖の代替としてエネルギー化されます。筋力が低下、力が出なかったり筋肉痛が長引いたりするなどの影響が出ます。
イライラや気分の落ち込み
脳内でもエネルギーが不足し、セロトニンの分泌が減少。イライラや気分の落ち込みが多くなります。
便秘や消化不良
炭水化物には食物繊維が含まれています。炭水化物不足は食物繊維不足でもあります。食物繊維が不足すると、腸内環境が悪化します。結果的には、便秘の症状が現れます。腸内環境が悪化すると、他の栄養素の消化状態も悪化、セロトニン生成に必要なトリプトファンやビタミンB6の吸収も不十分になります。
ケトン体増加による体調不良
極端な糖質制限をすると、エネルギー源がなくなり、体の脂肪分を分解してエネルギーに変換されます。この時に、生成される物質がケトン体です。ヶトン体が体内で増えると、口臭、めまい吐き気などがあり、脱水症状も起こします。

🍰 炭水化物過剰の食事

炭水化物過剰問題でよく知られているのは肥満です。

肥満
体内でエネルギー源として使われなかった糖質は肝臓で脂肪となって蓄えられます。糖質の摂り過ぎは肥満の大きな要因です。
糖化
糖質はタンパク質と結合してたんぱく質を老廃物に変化させます。これを糖化と言います。体の中で糖分が余ると様々な場所で糖化が起こります。
➀皮膚の早期老化
肌のコラーゲンが糖化するとタルミやシワの原因になります。
②血管障害
血管が糖化すると動脈硬化や梗塞の原因になります。
③血中ヘモグロビンが劣化
血液中のヘモグロビンが糖化すると体中への酸素の供給が滞ります。
④認知症
脳内に糖分が余ると認知症の原因になるアミロイドβの蓄積を促進して認知症が加速します。
血糖値スパイク
過剰な糖分が食後血糖値を急上昇させ、インスリンが過剰に分泌、その後血糖値が急降下する状態を血糖値スパイクと言います。
糖尿病
長年インスリンの分泌異常を繰り返すうちに糖尿病になってしまうこともあります。

血糖値安定:血糖値が気分に与える影響

糖を摂取すると血糖値が上昇するので過剰に上昇させないためインスリンが分泌されます。糖質とは甘いものばかりではありません。米や小麦粉等の主食類やイモ類などの炭水化物も糖質を多く含んでいます。

糖質に偏った食事や糖質が多すぎる食事を摂ると食後血糖値が急激に上昇します。そのためインスリンが一気に大量に分泌されるのです。すると血糖値は急激に下降し低血糖状態になります。この現象を血糖値スパイクといいます。
低血糖状態は生物にとっては生命の危機状態です。そのため、アドレナリンやノルアドレナリン、コルチゾールなどの、身体や気分を緊張させる神経伝達物質が急激に分泌されます。心臓がどきどきしたり、呼吸が早くなったりして大きな不安感に襲われます。時には病的な睡魔に襲われることもあります。

こんなことが何度か起きると、「ひょっとしたら、うつ症や不安障害にかかってしまったの?」と自分自身が不安になります。

朝食後、通勤や登校の途中に低血糖状態になると、「登校拒否や出社拒否の兆候がでたのかな?」と疑うこともあるでしょう。

昼食後、午後からの仕事でミスをしたり、午後の授業はがっつり居眠りをしてしまったり、すると、「やる気がない。だらだらしている。」とみられてしまうこともあるかもしれません。

このような気分的な不調を起こしやすい食生活が、糖質の重ね食いと言われる食事です。

<例>
麺類+丼物、麺類+おむすび、カレーライス+フライドポテトのセット、焼きそば+ごはんなど。野菜やたんぱく質が極端に少ない組み合わせは要注意です。食事にジュースを飲むとさらに血糖値は急激に上がります。

👩🏻 こんにちは 中の人です。私は一般知識として栄養バランスが大切だということは知っていました。でも、血糖値が気分に大きな影響を及ぼすことを知ったのは、10年ぐらい前です。

それまでは、遅刻が多い人はナマケモノ、いい加減な人だと思っていました。仕事でダラダラする人はやる気のない人、だと思っていました。多分、会社の上司や先生だってそう思っていたと思います。

低血糖になるとイライラするって知りませんでしたから、「すぐ怒る人」「気分の浮き沈みが激しい人」は敬遠していました。

【食生活が原因だとはわかりにくい】

気分障害の原因が食生活にあるというのは、なかなか考えにくいことです。持って生まれた性格だと思われてしまうことが多いんじゃないでしょうか?

幼少期から、食生活が原因で気分の浮き沈みが激しいとしたら、自分自身も、それが持って生まれた性格だと思い込んでしまいますよね。これって、すごく残念というか残酷ですよね。

食育って本当に大切だと痛感します。

🌞 糖質とメンタル:セロトニン合成

糖質はセロトニンの分泌と関係が深い栄養素です。

セロトニンとは?

セロトニンは別名を「幸せホルモン」と呼ばれる神経伝達物質です。穏やかで、落ち着いた幸福感をもたらします。

脳内に十分なセロトニンが分泌されていると、睡眠の質が上がります。そのため、集中力が高くなり、仕事や学習でもいい瀬化があげられる可能性が高くなります。

穏やかな性格を作るので人間関係も円満になります。

セロトニンサプリ・睡眠・腸活サポート完全ガイド

糖質摂取がセロトニン合成を促進する

セロトニンは体外合成が不可能な成分です。人間の腸、脳、血小板で合成されます。気分に直接影響するのは、脳内で合成されたセロトニンです。

肉などたんぱく質豊富な食品を食べると、消化分解されて血液中にトリプトファンが豊富に溶け込みます。トリプトファンはセロトニンの原料となる栄養素です。血中トリプトファンが脳に取り込まれて、セロトニンへ合成されるのです。

しかし、タンパク質が豊富な食品には、トリプトファン以外のアミノ酸も豊富に含まれています。これらの多くのアミノ酸が血液脳関門を通ろうとするため、トリプトファンが血液脳関門を通りにくくなってしまいます。

そこで、糖質を摂取すると、インスリンが分泌されます。インスリンは、血中のアミノ酸を筋肉へ取り込む作用があります。

これにより、トリプトファンが血液脳関門を優先的に通過しやすくなります。結果的に、、脳内のセロトニン合成が促進されます。参考:独立行政法人農畜産振興機構HP

👩🏻 中の人 私の個人的見解では、ごはんって2種類ありますよね。「罪悪感無しで満足できるご飯」と「罪悪感満載の後ろめたい満足感があるごはん」どっちのご飯も、私は好きです。でも、心の健康を考えると、「罪悪感無し、栄養バランスのいいご飯」を規則正しく食べないといけないと思います。セロトニンは大事!

🌞 糖質とメンタル:糖質の落とし穴

砂糖中毒になりやすい甘いお菓子の写真

過剰になった糖質は、さまざまなトラブルを起こします。

血糖値スパイク

血糖値スパイクは、心と体に大きな影響を与えます。糖尿病リスクが上がり、また、気分の上がり下がりが激しく、時には、我慢できないほどの眠気に襲われることもあります。

学習や、仕事に悪影響を及ぼすことも多く、生活全般に悪影響を及ぼします。

糖化

余った糖質は、体中のたんぱく質を破壊していきます。血管がもろくなったり、肌が弱くなったりするので、体の中も外も老化が早まってしまいます。

脳内で、糖化が起きると認知症の原因物質の1つ、アミロイドβの蓄積が促進されてしまいます。つまり、脳の老化も早めてしまうのです。

🍰 アミロイドβはセロトニン合成を阻害

脳内にアミロイドβが蓄積すると、セロトニン神経を変性させ、セロトニンの合成を阻害します。一方で、セロトニン神経が活性化されると、アミロイドβの毒性が緩和されることを示す実験結果があります。参考:KAKEN

糖質とメンタル:砂糖依存症

甘いものを食べると気分がほぐれてほっとします。これは糖質が脳の幸福ホルモンの分泌を促す作用があるからです。

ブドウ糖をはじめとする糖質には脳内の神経伝達物質に働きかけることで、幸せを感じるホルモンである「セロトニン」や「ドパミン」を分泌させる効果があります。また砂糖(特に白糖)は消化吸収が早いため、すぐに脳のエネルギーとして利用でき、摂取することで快楽やリラックスした感覚につながるのも特徴です。引用:アリナミン製薬HP

少量の甘いもので気分をほぐすのはいいことですが、ドパミンは時には依存症の要因になります。

甘いもので気分を癒されることを繰り返すうちに、どんどん大量の糖質が欲しくなり、糖質を食べていないとイライラしたり、不安定になったり。これは、砂糖依存のシグナルです。白糖はマイルドドラッグと呼ばれることもあります。

🌞 糖質とメンタル:心にやさしい糖質の摂り方

糖質は食べ方次第で毒にも薬にもなる栄養素。毒にしない食べ方、薬になる食べ方を選びましょう。

糖質とメンタル:低GI食品

GI値をご存じですか?GI値は食品の食後血糖値の上昇度合を示す値です。

★高GI食品
食後血糖値が上がりやすい食品。
消化が良く、すぐエネルギーに変換できるけれども、腹持ちはしません。血糖値スパイクを起こしやすい食品でもあります。

★低GI食品
消化が良くないためエネルギー変換に時間がかかる。腹持ちが良いので、間食が減る。食後血糖値が上がりにくい。

低GI食品をうまく組み合わせて食べることで、血糖値をの波を緩やかに保つことができます。

血糖値の波を緩やかに保つことで、体の元気具合も気分も緩やかなペースを保てます。

仕事や学習の集中力も一定のレベルを長時間保つことができ、結果的に良い実績につながりやすくなります。

🍰 低GI食品の定義

引用:川崎幸クリニック 食の勉強会より

✅ 白米よりは玄米、食パンやベーグルよりはライ麦パンのほうが、血糖値管理上しやすい食品といえます。

✅ 穀物や砂糖は精製の度合いが高い方がGIが上がります。同じ砂糖でも、白糖と黒糖なら黒糖のほうが低GIです。

実際に、ブドウ糖と大豆焼き菓子で食後血糖値を比較したデータが発表されています。

引用:大塚製薬HP

🍰 食物繊維と一緒に摂ると血糖値が安定

低GI食品は血糖値安定には有利ですが、時には白米を食べたい、甘いお菓子を食べたいときがありますよね。そんな時にも、工夫一つで、血糖値を安定させることができます。

工夫の一つが食物繊維を一緒に食べることです。

🍙白ご飯

ごぼう、きのこ類(しめじ、えのき)、海藻(わかめ、ひじき)、豆類(納豆、大豆)などのおかずがおすすめ。

🍞食パン

野菜を挟んでサンドイッチにするなどの工夫で食後血糖値が上がりすぎるのを防げます。

🍰 ベジタブル・ファースト

食物繊維が多い野菜を先に食べることで、食後血糖値が急激に上がるのを防止できます。
✅食べる順番:野菜・海藻(副菜)→肉・魚(主菜)→ご飯・パン(主食)

🌞 「糖質ゼロ」「糖類ゼロ」には注意が必要

「糖質ゼロ」「糖類ゼロ」と食品表示で表示された食品を見かけます。こういう表示だと糖質は全く入っていないと思ってしまいます。

しかし、微量の糖質を含むものがほとんどです。
食品100g中(飲料は100ml中)の含有量が0.5g未満のものは、「糖質ゼロ」「糖類ゼロ」という表示を付けることが法律で認められています。

ゼロ表示のジュースなどをがぶ飲みするのは、おすすめできません。

🌞 まとめ

 糖質は適切に使えば心の味方。

糖質とメンタルの関係を理解して、心も体も喜ぶ、付き合い方をひと言でまとめると、「甘さに頼らず、GIを意識して、ゆるやかに気分を整える食べ方」です。

  1. 血糖値の乱高下を防ぐ
  2. 過剰摂取をしない

この二つの工夫をすることで、「食べるメンタルケア」を実現できます。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


投稿者

2142511my@gmail.com

関連投稿