コルチゾールとセロトニンは私たちの心や体にどのような影響を与ボスのでしょうか?
「 目が覚めたら、すぐに仕事の予定をせわしなくかんがえてしまう」
「布団の中で、脳は既に仕事モード」
「こどもには、オハヨウよりも先に早くしなさい!とせかしてしまう」
別に大事件が起きているわけではないのに、なぜか疲れている。
なぜかイライラしやすい。なんか、いつも何かにせかされている気分。
これ、全部ストレスホルモンのコルチゾールの仕業かもしれません。
この記事では、
🔸コルチゾールが暴発する理由
🔸セロトニンがどう支えてくれるのか
🔸マインドフルネスがなぜ効くのか
🔸今日からできる習慣
を、わかりやすくお話しします。
目次
🌞 コルチゾールとは何者か❓▶味方だけど扱いが難しいホルモン

コルチゾールの別名はストレスホルモン。
しかし、コルチゾールは悪者ではありません。 むしろ、私たちが朝シャキッと起きられるのも、仕事の締切に向けて集中できるのも、危険から身を守れるのも、コルチゾールのおかげ。
ただし、現代の生活はこのコルチゾールを 必要以上に働かせ続けてしまう傾向があります。結果的には、コルチゾール 過剰になり、心身にじわじわと負荷をかけてしまうのです。
コルチゾールの基本的な役割
コルチゾールは力づくで「なくす」必要はありません。
むしろ、セロトニンとマインドフルネスを賢く利用すれば自然と落ち着いていきます。
コルチゾールは、副腎から分泌されるホルモンで、主な役割は次の6つです。
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分類 |
働き・効果 | 補足 |
| 糖代謝(血糖上昇) | 肝臓で糖新生を促進、血糖値を上昇 | エネルギーを確保するため |
| タンパク質代謝 | 筋肉や臓器のタンパク分解を促進 | アミノ酸を糖新生の材料に変換 |
| 脂質代謝 | 脂肪を分解してエネルギーを供給 | 特に腹部脂肪に作用 |
| 抗炎症・免疫抑制作用 | 炎症や免疫反応を抑える | 過剰な免疫反応の抑制、ストレス適応 |
| 血圧維持 | 血管の収縮作用をサポート | ナトリウム保持・血圧安定に寄与 |
| 中枢神経作用 | 覚醒・注意力の維持 | 過剰では不眠や不安の原因 |
🔶 タンパク質代謝+糖代謝+脂質代謝
体内にあるたんぱく質、脂質などを代謝してエネルギーに変換、心身を活性化します。
早朝など、血糖値が低下しているときに、糖代謝を促進することで血糖値を上昇させ、体全体を活性化します。目が覚めてから起き上がり活動を開始する間、この作用が働いています。
🔶 抗炎症作用・免疫抑制作用
体内に細菌やウイルスが入ると、免疫機能が働き有害物質を排除しようとします。免疫機能が働くと、発熱や炎症を引き起こします。このとき、コルチゾールが分泌されて炎症を抑える働きをします。
🔶 血圧維持
血管の収縮をサポートして血圧を維持します。血圧を正常に維持できないと、立ちくらみ、めまい、朝起き不良、頭痛・頭重、倦怠感・疲労感、肩こり、動悸、胸痛・胸部圧迫感、失神発作、悪心などが起きます。
朝起きられない、慢性的な倦怠感があるため、他の人から見ると「怠けている」ように見えることもあります。また失神にまで進むと日常生活の大きな支障をきたします。
🔶 中枢神経作用
危機感、怒りなどのストレスを感じると、脈拍や血圧を上昇させ、心身を緊張状態にします。危機を感じて心身を緊張させることは身を守るという意味で、とても重要なことです。
コルチゾール 不足:怠けているように見えることも
倦怠感があり、低血圧・低血糖になり、極端に欠乏すると、血圧が維持できずショック状態となってしまいます。極端な不足ではなくても、常にだらだらして、朝起きられないなどがある場合、コルチゾールが不足しているのかもしれません。
🌞 コルチゾール 暴発 原因:7つの要因

その1:情報過多
例えば、スマホの存在もコルチゾール過多の要因になるかもしれません。着信通知が鳴るたびに、脳は「何か起きた?」と軽く緊張します。 これが1日数十回、数百回。 脳は常に“軽いストレス状態”に置かれ、コルチゾールがじわじわ上がり続けます。不要な通知はこまめにシャットダウンしておきましょう。
その2:マルチタスク
情報が多過ぎて起きやすいのがマルチタスクです。本来なら会社についてから、チェックするべきなのに、朝起きてすぐラインチェックしてしまいます。
朝ごはんの支度をしながら、「何時までには資料作っておかなくちゃ」と意識してしまいます。
逆に、家についてから聞けばいい子供の報告。仕事中にメールを見て、「ああ、先生にお詫びの連絡入れなくっちゃ」と焦ってしまいます。
情報伝達手段が便利になると、マルチタスクも増えていきます。
その3:睡眠不足・浅い睡眠
睡眠が浅いと、体は「まだ活動中だ」と判断し、コルチゾールを高く保とうとします。 「寝てるのに疲れが取れない」のは、コルチゾールが下がりきっていないサイン。「最近、なんだか眠れない」そんなときは、部屋の環境や生活習慣などを見直してみましょう。
また、布団にはいってから、一人でグルグル反省会を開いてしまう習慣も睡眠の質を落としてしまいます。心の中も眠る体制を整える必要があります。
その4:完璧主義・自己批判のクセ
「もっとできるはず」
「なんでこんなこともできないの」
特に、ミスをしたわけでもないのに、自分に満足しないあなた。“自分への圧”は、脳にとっては立派なストレス。 がんばり屋さんほどコルチゾールが高止まりしやすいのです。
逆に、あなたは何も悪くないのに嫌な目にあってしまった時も、「あのとき、私がもっとしっかりしていれば・・・」「あのとき、もっとうまく対応していれば・・・」自分を責めてしまうあなた。自分にやさしくしてあげることも大切なことですよ。
その5:感情の抑圧(怒り・不安・悲しみ)
感情を押し込めると、いやな思い、苦しい気持ちがいつまでも心に残り、体がストレス反応を続けます。
「悔しい気持ちを抑えて笑顔を作らないといけない」「やりたくないけれど、仕事だからとがんばる」まじめなあなたはストレスも多いもの。こういうことが長く続くと、コルチゾールが分泌し続けます。どこかで、気を抜く工夫も大切です。
その6:人間関係の摩擦・気疲れ
職場での立場、取引先との関係、家庭の役割、SNSの視線。 “小さなストレス”が積み重なると、コルチゾールは暴発しやすくなります。現代人の人間関係はとても複雑。たまには、何もかも忘れる時間も必要です。
その7:体のストレス(炎症・血糖値の乱高下)
🔶細菌感染などによる炎症
けがや細菌感染などで炎症が起きます。炎症を抑えるためにコルチゾールは大量に分泌されます。
🔶 食生活の乱れから起きる血糖値の乱高下
食事を抜いたりすると空腹状態になり、あなたが自覚しなくても体は危機感を覚えます。こんな時、コルチゾールが大量に分泌されます。
また、野菜やたんぱく質が不足して消化がよすぎる食事は、血糖値の急上昇につながり、血糖値スパイクの原因になります。血糖値スパイクもコルチゾールの過剰分泌の要因になります。
血糖値スパイクとは
血糖値スパイクとは、食後の血糖値が急上昇と急降下を起こす状態のことです。肥満や老化などの影響でインスリンを分泌する能力が低下すると、ブドウ糖を細胞内に適切に取り込めなくなり、血糖値が急上昇して血糖値スパイクが起きやすくなります。血糖値スパイクの状態になると、急上昇した血糖値に対応しようとしてインスリンが過剰に分泌され、一気に低血糖状態になることで眠気やだるさを感じることがあります。森下仁丹HPより |

出典:渡辺パイプ健康保険組合
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こんにちは 中の人です! 自分のお昼ご飯って、ちゃんと作れないんですよね。 会社へ行く日は、コンビニのパンで済ませたり、家に一人で居る日は、おにぎりで済ませちゃったり。 血糖値スパイクという言葉を知らないときは、ホントに炭水化物だけで済ませていました。なので、お昼過ぎに、ものすごく眠くなって困っていました。 血糖値スパイクのことを知ってからは、とにかくたんぱく質(卵が定番)おひたしかサラダも食べるようになりました。すると、食後眠くならないし、間食をしなくなったんです。 栄養バランスって大切! |
🌞 コルチゾールが高いときに出やすいサイン
- イライラしやすい
- 集中できない
- 甘いものが欲しくなる
- 寝つきが悪い
- 朝から疲れている
- ため息が増える
これらは「今ちょっとコルチゾール高いかも」のサイン。
これを見て、あれ?と気が付く人は多いと思います。実は、これらのサインは、セロトニン不足のサインとそっくりなんです。それに 気づけるだけで、ケアの第一歩になります。
コルチゾールを「なくす」ではなく「整える」という視点
コルチゾールは人体に非常に重要な役割を果たしています。過剰は困りますが、不足すると、心身に重要な問題が起こります。なくすのではなく整えることが重要です。
コルチゾールを整えるのに一役買うのが、「幸せホルモン」と呼ばれるセロトニンです。
🌞 セロトニン コルチゾール 関係:整う仕組み

コルチゾールがストレスホルモンと呼ばれるのに対して、セロトニンは幸せホルモンと呼ばれています。心身を緊張させるコルチゾールに対して、セロトニンは緊張を解いて穏やかにする働きがあるのです。
コルチゾールをアクセルに例えると、セロトニンはスピードが出すぎないように抑えるブレーキのような役割を果たします。
セロトニン不足が創り出す“暴発しやすい性格”
セロトニン不足は、脳が暴発しやすくなり、キレやすい人格が出来上がってしまいます。
<コルチゾール過剰の影響>
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セロトニン合成の低下 ✅ キヌレニン:トリプトファンの代謝経路の1つで、この経路からは、セロトニンは合成されません。 |
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セロトニン分解の促進 ✅MAO(モノアミン酸化酵素):セロトニン、ノルアドレナリン、ドーパミンなどの重要な神経伝達物質(モノアミン)を酸化して不活化する酵素 |
おざきクリニックHPより
つまりコルチゾールが増えすぎると、セロトニンが減って「幸福感や安心感」を感じにくくなってしまうのです。
| 長期的に、セロトニン不足 コルチゾール過剰が続く |
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| いつもイライラしていて慢性的に気分が晴れない:怒り顔や暗い表情が増える |
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| つまらないことで激高したり、逆に必要以上にしょげて、周囲の人に気を使わせるようになる |
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| 自分自身も周囲の人も、キレやすくて感情の起伏が大きいのが本来の性格だと思い込む |
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職場、学校、家庭で、話しかけづらい、気難しい印象を持たれる可能性あり あなた自身、生活を楽しむことができない |
🌞 コルチゾール 下げる 方法(ストレス 解消 習慣)
人生を実りあるものにし、生活を楽しむためには、コルチゾールの調整はとても大切です。
その1:睡眠のリズムを整える
その2:ゆっくり呼吸
その3:ユーモア習慣
その4:カフェインなどの摂取
その5:朝日を浴びる
その6:リズム運動(歩く・噛む・掃除)
その7:リラックス習慣
その8:マインドフルネス習慣
これらのことがらは、すべて関連があります。1つのことに取り組めば、やがては他のことも改善していく可能性があるのです。
その1:睡眠のリズムを整える
コルチゾールは睡眠中にゆっくり分泌され、起きる直前にピークになります。コルチゾールが適切な量まで増えることで気持ちのいい目覚めがあります。そして、目が覚めてから、コルチゾールが減り始めて、就寝前にはメラトニンが優位になって、健やかな入眠があります。

睡眠不足や、途中覚醒が続くとコルチゾールの適切な分泌が妨げられ、いわゆる寝起きが悪い状態になります。ストレスが強い状態になり、本来なら減っていくべき時間でも、コルチゾールが増えていきます。
睡眠リズムが狂うとコルチゾールの分泌リズムが狂うので、結果的に日中のコルチゾール過剰状態を招いてしまいます。規則正しい睡眠習慣を持つことで、コルチゾールの分泌を正常に保つことができます。
その2:ゆっくり呼吸習慣
呼吸が浅いと、交感神経が活性化され、ストレスホルモン/コルチゾールが増加すると言われています。1分だけ、息をゆっくり吐く。 これだけで「自律神経 整える/コルチゾールが下がりやすくなります。
その3:ユーモア習慣
笑いが健康にいいということは多くの研究で証明されています。免疫力向上やメンタルヘルスを語る上で笑いの効用を外すことはできません。毎日声を出して笑う生活を送る人、特に女性は体内のコルチゾール過剰になりにくいことがわかっています。
参考:笑う頻度と尿中コルチゾールとの関連についての縦断的研究
お笑い番組をみたり、冗談を言い合ったりする習慣はストレスを緩和してくれます。もちろん、自己つっこみもOK。失敗をしてしまったとき、「どうしよう、どうしよう」と焦る前に、「全集中!」と自分に声をかけたほうが落ち着いて対処できる可能性があります。
これは、「反省しない」「責任感がない」というのとは違います。理性を取り戻した上での「反省」や「責任感」の方が、適切な後処理に結びつきます。
その4:カフェインなどの摂取
カフェインはコルチゾールの分泌を促します。そのため、眠気覚ましにはとても効果的です。一方でカフェインの過剰摂取は、コルチゾールの過剰分泌につながります。
その5:朝日を浴びる
朝の光はセロトニンのスイッチ。窓際で1分、顔に光を当てるだけでもOK。
✅セロトニンを増やす方法の詳細は⏬
その6:リズム運動(歩く・噛む・掃除)
リズム運動はセロトニン神経が最も活性化しやすい動き。
歩くときに呼吸を合わせると、さらに効果的。
その7:リラックス習慣
趣味を楽しむ時間を持つことで、ストレスを軽減し、コルチゾールの分泌を抑えることができます。スマホを見ない時間を作ったり、スマホを消音にするのも有効です。
その8:マインドフルネス習慣
瞑想や深呼吸で、セロトニン合成が活性化します。コルチゾールを正常化するのに役立ちます。
✅マインドフルネスアプリの比較表/選び方は⏬
🌞 コルチゾール 過剰にはマインドフルネス 効果:セロトニン神経を活性化

マインドフルネスは、過去にとらわれずに、「今ここ」に意識を集中する練習です。「こうあるべき、こうでなければならない」そういった意識を手放して、今ここにある状態を受け入れる訓練をします。
呼吸・姿勢・五感に注意を向けることで、脳の働きが活性化します。
参考:はしぐち脳神経クリニック
✅ 扁桃体が危機を感じとったり、緊張したりするコルチゾールの合成を促します。
✅ 前頭前野は考えたり、行動をコントロールしたりする器官です。前頭前野の働きを促進する時には、脳幹のセロトニン分泌が盛んになっています。
🌞 まとめ🚩コルチゾールと“うまく付き合う”という選択肢
コルチゾールは敵ではありません。
むしろ、私たちを守るために働いてくれている相棒。
ただ、現代の生活はその相棒を働かせすぎてしまう。
だからこそ、セロトニンとマインドフルネスで“安心の土台”を整えることが大切です。
🔸朝日を浴びる。
🔸呼吸をゆっくりする。
🔸スマホを置く。
🔸コーヒーの香りを味わう。
そんな小さな一歩が、コルチゾールをやさしく手放す力になります。
完璧を目指す必要はありません。
今日できることを、今日できる範囲で、積み重ねていきましょう。


