セロトニンは、幸せホルモン と呼ばれる神経伝達物質です。ストレスホルモンを抑えて穏やかな気分にしてくれます。セロトニンを増やす方法をうまく生活習慣に取り込んで、ストレスに負けない生活を送りましょう。
目次
🌞 セロトニンとは?心と体を支える“幸せホルモン”
セロトニンは脳内で働く神経伝達物質のひとつで、気分の安定、睡眠の質、自律神経の調整などに深く関わっています。腸にも多く存在し、脳腸相関の観点からも注目されています。セロトニンが不足すると、イライラ、不眠、気分の落ち込みなどが起こりやすくなります。
セロトニン生成のメカニズム
セロトニンは、どのようにして体内で生成されているのでしょうか?
| 材料 |
トリプトファン セロトニンは、必須アミノ酸であるトリプトファンから合成されます。 トリプトファンは体内で作れないため、食事から摂取する必要があります |
| 生成器官:腸 |
食品として摂取されたトリプトファンの一部は、腸内でセロトニンに合成されます。腸内セロトニンは腸の働きに大きな影響を与えます。しかし、腸内セロトニンは、脳内に入ることはできません。 脳腸相関:腸の働きがうまくいかないと、せっかく食べたトリプトファン食品はうまく消化されません。腸のセロトニンが正常に働いてこそ、脳へトリプトファンなどの、神経伝達物質の材料になる栄養素が正常に脳へ流れることができます。このような、脳都庁の関係を脳腸相関といいます。 |
| 生成器官:脳 |
腸内から血管を通して脳内に取り込まれたトリプトファンは、「脳幹のラフェ核」で「幸せホルモン=セロトニン」に合成されます。 ラフェ核に入ったトリプトファンは、2回段階の反応をしてセロトニンになります。この2段階でセロトニンが完成します。 1段階:トリプトファン ➡ 5-HTP(5-ヒドロキシトリプトファン) この反応を促す酵素:トリプトファン水酸化酵素(TPH) この反応がセロトニン生成の“律速段階”(スピードを決める最重要ステップ)です。 2段階:5-HTP ➡ セロトニン(5-HTP) ここで作られたセロトニンは、脳全体に広く送られ、気分・睡眠・食欲・痛みなどを調整します。 |

🌞 セロトニンを増やす食事法【栄養素と食品例】

セロトニンを増やす食品
| トリプトファン | セロトニンの材料となる必須アミノ酸。乳製品、卵、魚、大豆、ナッツ、バナナなどに多く含まれます。 |
| ビタミンB6・マグネシウム | トリプトファンからセロトニンを合成する際に必要。玄米、ほうれん草、アボカド、サツマイモなど |
| 発酵食品 | 腸内環境が整うことでセロトニンの生成が促進されます。ヨーグルト、味噌、キムチなどを積極的に摂りましょう。 |
🔸セロトニンを増やす食品とアレルギー
セロトニンを増やす食品を調べてみると、アレルギー食品が多いことがわかります。自分の体質をよく知って、アレルギー反応が出る食品は避けなければなりません。
<アレルギー食品一覧>

株式会社食品環境衛生所「アレルゲン28品目の一覧表」より
アレルギーは個人の体質や体調に大きく影響されます。これらの食品以外にも、アレルギーを起こしてしまうことはあり得ます。体調に異常が出たら、専門医に相談しましょう。
🔸朝食の重要性
朝にしっかり食べることで、日中のセロトニン分泌が活性化されます。
セロトニンは、太陽光を十分浴びることで生成が促されます。日光を浴びると、目を通して光が「体内時計」を動かし、刺激はラフェ核を活性化。そのため、日光に当たるとセロトニン生成が活発になるのです。
その時間帯に、セロトニンの原料になるトリプトファンやビタミンB6を十分に摂取しておくと、セロトニンの生成が効率的に行われます。
せっかく日光を浴びても、セロトニンの材料が不足していては、十分にセロトニンを十分に生成することはできません。
朝食は、セロトニン生成のためには非常に重要です。
🌞 セロトニンを活性化する運動習慣

セロトニン活性化に役立つ生活習慣をご紹介します。
その1 リズム運動
ウォーキング、ジョギング、ダンスなど一定のリズムで体を動かす運動が効果的です。
セロトニン生成の中枢器官である、脳のラフェ核はリズム刺激を敏感に察知する性質があります。そのため、リズム運動をするとセロトニンの生成が活発になります。
もっとも手軽なリズム運動は、咀嚼や呼吸です。たとえば、ガムを噛むという簡単な行為でも、20分程度続けていると、脳内セロトニン濃度が高くなるのです。
もう1つ、手軽なリズム運動は呼吸です。呼吸に心を向けるとラフェ核はそのリズムを認識して活性化します。
ウォーキングや軽いジョギング、自転車こぎ、太極拳なども、セロトニン生成が活発にすることが知られています。
リズム運動を始めてから5分後くらいからセロトニン濃度が高まります。その後、20~30分でピークに達します。その後は疲労感を感じて、セロトニン生成効果は下降します。疲労を感じ始めた時が止め時です。週に2,3回、一回30分程度もリズム運動を続けるのが理想的。
その2 ヨガ・ストレッチ・呼吸法
副交感神経を刺激し、セロトニンの安定に寄与します。
ヨガやストレッチは、呼吸・姿勢・ゆっくりした反復運動が特徴です。このリズムが、自律神経を副交感神経優位にします。副交感神経優位になると、ストレスホルモンが下がり、脳幹のセロトニン神経(ラフェ核)が活性化。
特に、ヨガや呼吸法の、ゆっくり長く吐く呼吸は、コルチゾール低下や自律神経の安定をもたらすことがわかっています。
🔸コルチゾールとは?
副腎で産生分泌されるホルモンで、別名はストレスホルモン。臓器を活発に動かすために働く、非常に重要なホルモンです。
しかし、ストレスを感じると過剰放出され、血圧や脈拍値が上がり緊張状態になります。そのため、気分が休まりません。
セロトニンは、コルチゾールのバランスを取り、気分を穏やかにしてくれます。
🌞 生活リズムでセロトニンを整える方法

セロトニンは生活リズムを整えることで増やすことができます。
その1 睡眠の質を高める
就寝前の行動をルーティン化(読書、ストレッチ、入浴)すると、脳が眠る体制に入りやすくなります。毎日同じ行動をすることで副交感神経を優位にすることができるのです。
この時、スマホ・ブルーライトを見ると、睡眠物質であるメラトニンの生成を妨げてしまい、眠りにくくなるだけではなく、眠りの質も悪くなります。
ベッドでスマホを見ていると、隣で寝ている人の睡眠の質にも影響します。寝る、2~3時間前には、ブルーライトを見ないようにしましょう。
🔸ブルーライトとは?
ブルーライトとは、波長が約380〜500nmの“青色の可視光線”で、スマホ・PC・LED照明などから発せられる高エネルギー光です。高エネルギーなので網膜までダメージが届いてしまいます。

ブルーライト研究会HPより
特に夜間に浴びると、睡眠ホルモン「メラトニン」の分泌を抑え、寝つきや睡眠の質に悪影響を及ぼすことが科学的に示されています。
その2 よく噛む
咀嚼は、最も身近なリズム運動です。よく噛めば、リズムを感知した脳がセロトニン生成を活発にしてくれます。
よく噛むためには、食生活を整える必要があります。適度に歯ごたえのあるものを食べる習慣をつけましょう。
歯ごたえのある食品は、かむことでセロトニンを増やすだけではなく、あごの筋肉を鍛え、唾液の分泌が増えることから、虫歯予防や消化液の分泌などのメリットがあります。
反面、あまり固いものをたべすぎると、歯に悪影響があるので注意が必要です。
その3 姿勢を整える
首周りから脳への血行が良くなり脳全体の働きが活発になります。実際に打つ傾向のある人の姿勢が猫背になりやすいのはよく知られているところです。
姿勢をよくすることのメリットはセロトニン生成のことだけではなく、肩こりや腰痛の予防になります。また、見た目の印象も明るくなります。
その4 よく笑う
笑うと副交感神経が優位になりセロトニン分泌を盛んにします。セロトニンだけではなく、エンドルフィンやドーパミン、オキシトシンなどの脳内物質が分泌されます。
また、笑いはNK細胞を活性化し、免疫力を上げる効果もあります。大笑いすると呼吸器へもいい影響がありますが、作り笑いでも効果脳内物質の分泌が盛んになるといわれています。
🔸 エンドルフィン
鎮痛作用: モルヒネと同様に痛みを和らげたり、多幸感をもたらしたりします。
🔸 ドーパミン
多幸感、意欲、集中力などをもたらします。
🔸 オキシトシン
愛情や信頼、絆感をもたらし、家族関係や人間関係を豊かにします。
🌞 セロトニンを減らすNG習慣とは?

その1不規則な生活
朝食抜き生活や夜更かしなど、不規則な生活はセロトニンの生成を邪魔する要因です。夜更かしが続けば寝不足にもなります。朝寝坊をして、朝食をとる時間が無くなったり、時には、胃がむかついて食べられなかったりすることもあります。
その2 カフェインやアルコールの過剰摂取
カフェインにもアルコールにもセロトニンの生成を抑制する作用があります。飲み過ぎるとセロトニンが減る要因になります。
ただし、コーヒーは、適量であれば、集中力向上や気分改善といった効果が期待できます。実際に心療内科やメンタルクリニックでは、適量のコーヒーを推奨しているところがたくさんあります。
その3 孤独
意外なことですが孤独もセロトニンを減らす要因になります。単に一人で居るという孤独もありますが、夫婦や会社、学校などで「一緒にいる人とつながりがない」「拒絶されている」と感じる孤独もあります。
このような、心の孤独を抱えていると、常に「他社への警戒感」や「自分は受け入れられない」といった自己否定感を持って過ごすことになります。
コルチゾールが過剰になりセロトニンが減る状態です。
セロトニンを補強する工夫
| 世の中には、深夜働かなければならない職業はたくさんあります。医師、看護師、消防士、警察官など、緊急出動するタイプの仕事であれば、食事が不規則になるのも致し方ないといえるでしょう。 |
| ✅ 不規則な食事や睡眠に対応するために:栄養剤やサプリをうまく利用しましょう。 セロトニン不足を補うならセロトニンサプリがおススメ: |
| ストレスは、避けようとしても避けられないことの方が多いもの。急な転勤や配置換え、家族の問題など、避けたくても避けられないことが起きると、心がいっぱいいっぱいになってしまいます。人生には、何度かこういう事があるものです。 |
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✅ 「予期せぬ事が起きて心が苦しい」「大切な人との別れで寂しさから立ち上がれない」そんなときには、カウンセリングで誰にも言えない気持ちを聞いてもらいましょう。 |
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✅ 「なんとなく気分がすぐれない」「ちょっとしたことが気になって眠れない」そんなときには、マインドフルネスで呼吸法や瞑想法を学びましょう。 |
🌞 よくある質問(Q&A)
Q. 🔶 腸活でセロトニンは増える?
A. 腸が正常に働けば、食べたものが正常に消化されます。トリプトファンやビタミンB6などの栄養素も正常に脳に流れるので、セロトニンの合成量も増えます。
セロトニンサプリにも乳酸菌など腸活成分が配合されているものがあります。
例(広告):幸せのトリプトファンには、腸活成分の「はぴねす乳酸菌」が配合されています。
Q. 🔶 セロトニン不足の症状にはどんなものがありますか?
A. 気分の落ち込み、イライラ、不眠、集中力低下、疲れやすさなどが代表的です。生活リズムの乱れやストレスが原因になることがあります。
Q. 🔶 うつ病とセロトニンの関係は?
A. うつ病の一因としてセロトニン不足が挙げられます。実際に最新の治療薬はセロトニンを補う薬が使われています。うつ病は、医師の診断と治療が必要です。
Q. 🔶 AIカウンセリングや瞑想はセロトニン補強効果がある?
A. ストレス軽減や自己理解の促進に役立ちます。認知行動療法をベースにしたプログラムやマインドフルネスのためのプログラムが用意されています。セロトニンの安定に寄与する可能性は十分あります。
例(広告):ストレスに負けないスキルが身につく【Awarefy】
🌞 まとめ|セロトニンを味方につけて、心地よい毎日へ
セロトニンは日々の小さな習慣で自然に増やすことができます。食事、運動、生活リズムを見直し、無理なく続けることが心と体の安定につながります。
生活リズムを整えにくい生活の場合も、工夫次第でセロトニンを補強することができます。マインドフルネスを習慣化したり、セロトニンサプリをうまく使ったりして、セロトニンを増やす工夫をしましょう。


