物質名 アスコルビン酸
水溶性ビタミン
熱や金属に弱い
ビタミンCが不足するとイライラするということは有名な話です。ではなぜビタミンCが不足するとイライラするのでしょうか?ビタミンCは体の中でどのような働きをしているのでしょうか?
ビタミンCの役割
1、神経伝達物質とビタミンC
ノルアドレナリンの合成
神経伝達物質であるノルアドレナリンは、同じく神経伝達物質であるドーパミンにビタミンCが作用して体内で合成されます。ノルアドレナリンはストレスや怒りのホルモンです。強い不安感や恐怖感を味わったときには、活発にノルアドレナリンが分泌されます。そのためビタミンCを大量に消費します。怖い思い、つらい思いをした後にはビタミンCの補給が必要です。
鉄分の吸収をサポート
鉄分は興奮系のノルアドレナリンやドーパミン、調整系のセロトニンなどの神経伝達物質の合成に鉄が必要です。その鉄分の吸収を促進するのがビタミンCなのです。特に非へム鉄と呼ばれる鉄分は体内への吸収率が良くないのですがビタミンCと一緒に食べることで吸収率を上げることができます。
ビタミンCを豊富に摂ることによって鉄の吸収を良くして結果的に神経伝達物質の分泌を活発にします。鉄の吸収を上げるとヘモグロビンの合成も盛んになるので、体内への酸素の供給も活発になります。脳へも酸素が十分に届きやすくなり、気分の安定につながります。ビタミンCが不足すると神経伝達物質の生成がうまくいかなくなるので、イライラしたり落ち込みやすくなったりします。
2、コラーゲンの合成
コラーゲンの体内合成をサポート
コラーゲン合成にはヒドロキシプロリンというアミノ酸が必要です。プロリンというアミノ酸からヒドロキシプロリンを合成するときにビタミンCが必要です。ビタミンCがなければコラーゲンの合成はできません。
コラーゲンは美肌成分として知られていますが、実際には体中の組織でコラーゲンがない部分はほぼ存在しません。肌、骨や関節、筋肉、内臓、血管、目、脳など体中のすべての構造はコラーゲンによって支えられています。コラーゲンが不足すると爪、肌、髪、歯がもろくなります。
脳内ではコラーゲンが脳の各器官を支えています。そのため脳内でコラーゲンが不足すると脳の機能が円滑に働きにくくなります。
3、優れた抗酸化作用
ビタミンCで最も知られている働きが抗酸化作用です。活性酸素の働きを抑制して心身のダメージを緩和します。
①脳内で強力に働く抗酸化作用
体の中でビタミンCの濃度が最も高いのは脳です。脳内では神経伝達物質の合成だけではなく、脳内で発生する活性酸素を除去する働きもしています。精神的な疲労を緩和し認知症要望などにも働きます。ビタミンCが不足すると脳内で活性酸素がたまりやすくなって脳の働きが低下します。
①ニコチンやアルコールの無毒化をサポート
ニコチンやアルコールなどを肝臓で分解する際、大量の活性酸素が発生します。このときに抗酸化成分を摂取すると肝臓の負担を軽くします。ビタミンCが大きな働きをします。
②有害ミネラルのデトックス
鉛、水銀、カドミウム、六価クロムなどの有害金属をデトックスさせる作用があります。
③ビタミンEの再生
ビタミンEも強い抗酸化作用があるビタミンです。ビタミンEが活性酸素と出会って毒性を緩和した後には老廃物になります。ビタミンCは老廃物化したビタミンEを有効成分へと再生させます。
④メラニンの生成を抑制
日焼け、シミ、そばかすを予防します。美白効果と呼ばれるものです。
4、そのほかの働き
①カルニチンの合成をサポート
脂肪がエネルギーになるのをサポートするカルニチンは、リジンというアミノ酸にビタミンC、B6、鉄、ナイアシンが作用して合成されます。カルニチンが不足すると筋肉痛や疲労、低血糖などになりやすくなります。
②アレルギーの緩和
血中のヒスタミンの濃度を抑制するので痒みや炎症を緩和します。
③カルシウムの吸収をサポート
カルシウムの吸収を助けてます。また、骨と血液のカルシウム濃度を調整します。
④血糖値を下げる作用
インスリンとよく似た働きをするため血糖値をさげます。
⑤葉酸をサポート
葉酸の作用を助けます。葉酸は胎児の先天的な異常を予防します。
⑥ビタミンAをサポート
ビタミンAとCを一緒に摂取すると、血栓の予防に非常に効果的だと言われています。
ビタミンCの効果的な摂取方法
①何度かに分けて取った方がお得
ビタミンCは小腸から血管へ吸収され体全体に運ばれます。余った分は蓄積されずに尿とともに排出されてしまいます。摂取から排出まで約3時間程度です。一度に大量のビタミンCを摂取するよりは、食事や間食のたびにこまめに摂取した方がお得です。一錠に大量のビタミンCを含むサプリメントはビタミンCを無駄にしているのかもしれません。
②ビタミンCは食後に摂った方がお得?
ビタミンCは余るとすぐに排出されてしまいます。空腹時にビタミンCを摂取するとすぐに血液に流れ込んでしまい濃度が濃くなりやすいのです。濃度が濃すぎると余分だと判断されて排出される割合が多くなります。食後に摂取すると、ほかの食品に混じってゆっくりと血液の中に入るので濃度が高くなりません。排出される割合が少なくて済みます。
③調理しないほうがお得
ビタミンCは熱に弱く調理で簡単に壊れてしまいます。ビタミンCを壊さずに摂るなら生食がおすすめです。また、水に流れるので野菜などを洗うときにも流れ出てしまいます。野菜や果物を洗うときにはカットする前に洗いましょう。冷蔵庫などで長期保存された野菜もビタミンCが壊れていることが多いものです。
ビタミンCを多く含む食品
ビタミンCは多くの動物は体内で合成できます。そのため食べ物から摂取する必要はありません。ところが人間をはじめとする霊長類の一部だけが体内でビタミンCを合成することができません。そのため食品でビタミンCを摂取しなければなりません。
煎茶茶葉、海苔、赤、黄ピーマン、パセリ、ブロッコリー、アセロラ、ゆず、レモンなど
緑茶はビタミンC以外にもカテキンやピグノジュールなどの抗酸化物質が豊富なのでおすすめの飲み物です。ただし、低温で煎れることが大切です。
特にビタミンC補給が必要なとき
喫煙や飲酒をすると、その毒性を消すのに大量のビタミンCが消費されます。また、大量に汗をかいたときにも、汗とともに体外へ出てしまいます。喫煙、飲酒、サウナやスポーツの後もビタミンCを補いましょう。緊張、不安、恐怖感などのストレスにさらされたときにもビタミンCの補給が必要です。


