セロトニンとドーパミンの幸福感の違い
ドーパミンとセロトニンは同じ幸福ホルモンでも大きな違いがあります。この二つの幸福ホルモンがどう働くかで気分が大きく変わります。気分だけではなく人生そのものが変わることだってあります。セロトニンもドーパミンも気分を前向きにしてやる気を起こさせます。でも、この二つの幸福ホルモンは似て非なるもの。二つには決定的な違いがあります。
セロトニンは静、ドーパミンは動
セロトニンは静かで穏やかな幸福感をもたらします。これに対してドーパミンは、こころが浮くようなテンションの高い幸福感をもたらします。ドーパミンが多く分泌されると、気分が前向きになり、何事にもやる気が起きてきます。時には興奮状態になり行動にブレーキがかけられなくなります。どんな勝負にも勝てるような気になるのです。ギャンブルや投資に異常な大金を費やしたり、世界をまたにかけるような大きなビジネスを夢想したりします。
セロトニンは眠りをよび、ドーパミンは眠らせない
セロトニンの分泌を活性化する要素のひとつが光を浴びることです。光が眼に入ることによって脳のセロトニン合成が活性化されるのです。脳内に蓄えられたセロトニンは暗いところではメラトニンという成分に変換されます。メラトニンとは脳を鎮静化して眠りを誘う成分です。つまり、昼間セロトニンを増やしておけば夜には眠りもしっかり取れるのです。
一方でドーパミンは興奮を呼ぶ成分です。ドーパミンで味わう幸福感は眠るのも惜しいような、天に舞うような幸福感です。ドーパミンが過剰に分泌されると、睡眠時間が短くなり、体質にもよりますが健康を損なう原因にもなりかねません。
ドーパミンの幸福感には依存性がある
報酬系回路
ドーパミンは、何らかの行動や食べ物、飲み物などが引き金になって脳内で活発に分泌されます。試験に合格すれば喜びがいっぱいになり勉強にやる気がでます。仕事で褒められれば同じように喜びの感情でいっぱいになり仕事にやる気が出ます。社会の中で認められることで功績を上げることに喜びを感じ生きることに前向きになります。このような、喜びとやる気の回路を報酬系回路と呼びます。報酬系回路は正常に機能すれば人の生活全体を豊かなものにします。
報酬系回路が依存症の原因になる!
報酬系回路は時には執拗な依存症の原因になることがあります。ドーパミンによる喜びの感情は時には睡眠や食事を忘れるほど膨らみます。寝食を忘れてその喜びを求めるようになるのが依存症です。ギャンブルや買い物、お酒、タバコ、コーヒー、糖分などの依存症が知られています。
ドーパミンは慣れやすい
ドーパミンは刺激に慣れると分泌量が減っていきます。どんどん強いお酒を飲みギャンブルの金額が膨らんでいきます。甘いものも、徐々に甘さの強いものを求めるようになります。
ドーパミンが少なくなると虚脱感にとらわれる
ドーパミンの喜びの度合いが大きいため、ドーパミンが少なくなると虚脱感にとらわれてしまいます。ドーパミンが少なくなるとイライラし、再びお酒やタバコ甘いものに手を出しいてしまいます。
強い依存は犯罪を呼ぶこともある?
ドーパミンの喜びの度合いが大きいほど依存のレベルが高くなります。この極端な例が違法薬物です。大麻や覚せい剤は体の中に入るとドーパミンの分泌を盛んにして非常に大きな幸福感に包まれるようになります。どんどん使用量が増え、それを買うためのお金もどんどん増えていきます。
セロトニンがドーパミンをコントロールする
ドーパミンの暴走は時には恐ろしい犯罪を呼ぶこともあります。でもほとんどの人は犯罪に巻き込まれることもなく普通に生活しています。これは、セロトニンがドーパミンの暴走を抑えるからです。本来人間はドーパミンやセロトニンをバランスよく分泌できるようになっています。
セロトニン不足がドーパミン過剰や不足の原因になる?
ドーパミンの過剰分泌は、統合失調症、双極性障害、逆にうつ病はドーパミン不足から起きる症状だという考えられています。また、チック症やトゥレット症候群、強迫性障害などもドーパミンとセロトニンの分泌異常ではないかといわれています。ドーパミンが多く分泌されると不眠傾向になり、少なすぎると過眠傾向になります。
セロトニン不足の原因
栄養不足やアンバランス
セロトニンの合成にはトリプトファンとビタミンB6が必要です。たんぱく質不足、ビタミン不足になるとセロトニンの体内合成量が減ってしまいます。
首や肩のコリ
首や肩が凝ると脳への血流が悪くなり脳の機能が衰えます。
日照不足
太陽光を見ると脳内のセロトニンの合成が盛んになります。外出しなかったり、日照が少ない季節にはうつ病にかかる人が増えます。


