血糖値スパイクとは?
スパイクとは尖ったという意味です。底に尖った金具がついている靴はスパイクシューズです。血糖値スパイクは血糖値をグラフにした時に、最高血糖値が非常に高くて尖ったグラフになる状態を言います。食後、血糖値が急上昇し、その後急降下する状態です。
血糖値スパイクのメカニズム
健康な人でも食後は血糖値が上がります。そして血糖値を下げるためにすい臓からインスリンが分泌され血糖値が徐々に下がります。ところが食後血糖値が異常に高くなるとインスリンが大量に分泌され、血糖値は急降下します。この段階で低血糖状態が起きます。すると、血糖値を上げようとしてアドレナリンやノルアドレナリンが分泌され、また血糖値は上がります。再びインスリンが血糖値を下げます。血糖値スパイクはこのようにして血糖値が乱高下する状態です。
血糖値スパイクを起こす食事
・血糖値スパイクの原因になるのが炭水化物などの糖質です。糖質が多い食事をすると、消化の過程で出来た糖がすぐに血液に溶け込んで血糖値が上がります。糖分が多い食事ほど食後血糖値は高くなります。
パンやご飯、麺類を中心とした食事をして、そのあと甘いデザートを食べるといった食生活は血糖値スパイクの原因になります。特に甘い飲料は糖の吸収が早いので要注意です。スポーツドリンクも血糖値スパイクの原因になります。
・早食い、ドカ食いも血糖値スパイクの原因になります。たべる速度が速すぎると血糖値は一気に上がります。また食べすぎも血糖値スパイクの原因になります。
血糖値スパイクの症状
強い眠気
食後眠くなるのはごく普通です。しかし起きていられないような強い眠気に襲われるようなら血糖値スパイクが起きているかもしれません。血糖値スパイクの場合には食後30分ぐらいすると強烈な眠気が襲ってきます。インスリンが効きすぎて低血糖症状が起きているからです。
目のかすみ
低血糖に陥ると目がかすんだり、視野が暗くなったりします。
集中力の低下
脳の糖分も不足するので集中力が低下します。
生活習慣の乱れ
食後眠くなるので昼寝が長くなります。夜眠れないことが多くなり朝寝坊の原因になります。また食後の眠気と睡眠不足が重なるとますます昼寝が長くなります。だんだん生活習慣が乱れてきます。時には不登校などの原因になることもあります。
血糖値スパイクが引き起こす病気
糖尿病
血糖値が常に乱高下する状態では、すい臓の負担が激しく結果的に機能が衰えて糖尿病リスクが高まります。
高血糖で起きる血管障害
血糖値が高いと血管や血液が糖化という現象を起こします。糖化とは棟がたんぱく質を取り込んで老廃物にしてしまう現象です。血液中のヘモグロビンがどの程度糖化しているのかを表すのがHbA1cです。また血管の内壁のタンパク質も糖化されるので血管がもろくなります。それが動脈硬化です。動脈硬化は脳出血や心臓出血の原因になります。HbA1cは糖尿病リスクの指標にもなっています。
機能性低血糖
血糖値スパイクの問題点は、一日のうちに何度か低血糖状態になることです。一般的な低血糖は栄養失調、内分泌障害、糖尿病の治療薬の飲み忘れ等が原因で起きます。近年になって血糖値スパイクが要因になって起きる低血糖があることが認識されるようになりました。これを機能的低血糖と呼びます。
機能性低血糖が起こす心(気分)の不調
不安障害などのメンタル不調
低血糖になると脳は血糖を上げようとしてアドレナリンやノルアドレナリンを分泌します。そのため、イライラして怒りっぽくなります。症状が進むと集中力が低下し、動悸が激しくなったり手が震えたりします。同時に大きな不安感に襲われます。この症状をメンタルの失調ととらえて精神科や神経内科でうつ症状や不安障害と診断されるケースが非常に多いのです。
人間関係への影響
血糖値スパイクがあると高血糖の時には明るく元気で低血糖の時には不機嫌でうつっぽくなるので、周囲から見ても情緒不安定な印象になってしまいます。周囲の人には血糖値の事情が分からないので、気難しい人、八つ当たりしてくる人、よくわからない人と受け取られてしまいます。
仕事や学業への影響
低血糖の時には集中力が無くなります。一日のうちに何度も低血糖状態になると仕事のミスも増えてきます。低血糖になるタイミングによっては通勤途中で不安感や激しい動悸に襲われて出社拒否のような症状になることもあります。学生の場合には授業中に寝てしまったりして素行の悪い学生と取られることもあり得ます。また成績も低下します。
血糖値スパイクを予防するには?
1日3回の規則正しい食事
食事回数を減らすと、一回の食事量が多くなります。すると血糖値スパイクを起こしやすくなります。
食事は規則正しく3回にして、食事の一回量を調整します。また昼食と夕食の間がひどくあく場合には、適度な間食を補って、夕食のドカ食いを防ぎましょう。
栄養バランスのいい食事
血糖値スパイクの原因は糖質に偏った食事です。タンパク質やビタミン、ミネラルなどバランスのいい食事をすることが大切です。麺類とご飯の定食や食後の甘いコーヒーなどは慎みましょう。また、子供の場合には、ジュースを飲みながら食事をすることがありますが、とてもよくない食習慣です。
また消化のいいものばかりを食べると、食後血糖値が急激に上昇します。タンパク質や食物繊維など消化に時間がかかるものも食べましょう。
ベジタブルファストで食べる
食物繊維は糖の吸収を遅らせる働きがあります。また、お腹の中で膨らむのでドカ食いを防ぐ効果もあります。野菜を先に食べることで血糖値スパイクを防止できます。


